やっぱりマズイだろ〜
「冒険ダン吉 漂流の巻」
2008/3/25 up

 「冒険ダン吉」は昭和8年から雑誌「少年倶楽部」に連載された島田啓三の漫画です。
 物語は南の島に漂着したダン吉とネズミのカリ公が、島の先住民(蛮公)を支配して王になるというもの。
 描かれる蛮公は、
真っ黒な肌に厚い唇という姿で描かれ、しかも彼らの黒い肌に白いペンキで数字を書き番号で呼ぶという、今では考えられない描写だったりします。戦前や戦時中といった当時の日本では問題なかったのかもしれませんが、今見るとあまりに露骨な描写で驚かされます。まぁ、昔の漫画だからね。

 さて、この「冒険ダン吉」ですが、かなり人気があり短編も含め計8本の劇場用作品が作られています。
 今回紹介するのは、その第1作目「冒険ダン吉 漂流の巻」。昭和9年の作品です。

 ダン吉とカリ公が釣りをしていると、なんとクジラが釣れた。クジラはダン吉たちを引きずったまま海へ。そのまま南の島へ到着したものの、今度はライオンに追われるハメに。逃げるダン吉たちは民家を発見し助けを求める。しかし、そこには大勢の蛮公がおり今度は蛮公に追われることに。ダン吉は象を捕まえ、
蛮公たちを次々に踏み潰していく(!)。さらに、蛮公を沼にほうりなげると、そこにはワニがいて、パクパクと食べていく(!!)。ダン吉は先ほどの民家に戻り、酋長をこらしめる。酋長はついに降参し、ダン吉は島の王となる。

 ひどいでしょ〜。蛮公なにもしてないよ。突然、ダン吉が家に乗り込んできたから、追っかけただけだよ。わずか1分30秒ほどの短編ながら、この作品の中でいったい何人の蛮公が犠牲になったことでしょう。恐ろしい漫画です。

 漫画版「冒険ダン吉」もいずれ紹介しますのでお楽しみに。

 ちなみにタレントの車だん吉は、もともと「たんくだん吉」という芸名で、これは「冒険ダン吉」と、これまた戦前の漫画「タンクタンクロー」から取ったもの。
   




クジラに引っ張られ南の島へ


原住民をバッタバッタ