オイラがこうなったのもこの本のせいだ!
「宇宙船」
2006/4/28

 1980年。朝日ソノラマから一冊の季刊SF雑誌が創刊されました。それが今回紹介する「宇宙船」。
 海外のSF映画をはじめ、日本の特撮番組や映画、造形にいたるまでを紹介・研究した雑誌でした。
 この本のおかげで、日本未公開作品のビデオを個人輸入して入手したり、ファンジン(同人研究誌)や過去の漫画・玩具などを集めたりとマニアックな路線へ突き進むオイラでした(笑)
 
 さて、何年ぶりかで創刊号を開いてみましょう。
 特集では「ファンが作ったSFモデル」。『金星ガニ』や『火星のコウモリグモ』、『マーシャンズウォーマシン』など、SF映画に登場した宇宙人やマシンなどのフィギュアが紹介されています。まだこのころはガレージキットという言葉も普及しておらず、あくまでも個人が自分のために作ったものだったんですねぇ。
 また「作品研究・名作アニメ」のコーナーでは『破裏拳ポリマー』が特集されています。

 2年後の1982年に発行された12号を見てみると、いよいよガレージキットも普及しているようで、老舗の「海洋堂」や「ゼネラル・プロダクツ」に名前もちらほら登場しています。
 特集は「50年代空想科学映画集大成」。『禁断の惑星』、『宇宙水爆戦』、『宇宙戦争』といった名作から『絶対の危機』や『太陽の怪物』といった超B級作品までを紹介しています。
 また国内の特撮映画では「ガメラ」シリーズが、特撮番組では「忍者部隊月光」が特集されています。
 
 おもしろいことに投稿欄をみていると、現在特撮界で活躍している人たちの名前がたくさん見つけられます。
 たとえばフィギュア作品の投稿では、のちに原型師として「海洋堂」から多くのフィギュアを送り出す速見仁司氏の名前があります。ファンジンのコーナーではプラモデルのボックスアートなどで活躍する画家・開田裕治氏のよる伝説の同人誌「衝撃波Q」が紹介されているし、アマチュア映画のコーナーにある河崎くんというのは、映画監督・河崎実氏だったりします。売買のコーナーではこちらも「海洋堂」などで原型師として活躍した原詠人氏がゴジラ関連の本を譲る旨の投稿をしています。
 
 その後も順調にマニア路線を突進んでいた「宇宙船」もその人気から月刊化されます。しかし、次第に過去の作品紹介よりも現在放送中または上映中の特撮作品をメインに取り上げるようになり、"マニア誌"から"オタク誌"へと変わってしまいました。(←この微妙なニュアンスわかります?)
 私も90年代半ばから購入をやめてしまったのですが、2005年の夏をもって休刊となったそうです。